北が米の制裁強化に反発「一層強力に反応」と警告

朝鮮労働党中央委員会総会に臨む金正恩党総書記=2021年12月、平壌(朝鮮中央通信=共同)
朝鮮労働党中央委員会総会に臨む金正恩党総書記=2021年12月、平壌(朝鮮中央通信=共同)

【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮外務省は14日、北朝鮮の弾道ミサイル発射に対して米国が制裁を強化したことに反発する報道官談話を発表した。「米国が情勢を意図的に激化させている」と非難し、「こうした敵対的な姿勢を取り続けるなら、われわれは一層強力かつはっきりと反応せざるを得ない」と警告した。朝鮮中央通信が伝えた。

北朝鮮が5日や11日に「極超音速ミサイル」と称して行った新型兵器の発射実験を念頭に「特定の国や勢力を狙ったものではなく、周辺国の安全に危害を及ぼしたことも全くない」と主張。兵器開発による国防力強化は「主権国家の合法的な権利だ」とした上で「われわれは権利を放棄しない」と強調した。ミサイル発射を正当化し、今後も続ける姿勢を示した形だ。

米政府は12日、北朝鮮でミサイル開発を担う国防科学院関係者ら7人とロシア企業を米独自の制裁対象に追加したと発表。国連安全保障理事会でも追加制裁を目指す方針を示している。

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