米連邦準備制度理事会(FRB)は12日公表した全国12地区連邦準備銀行による景況報告(ベージュブック)で、米経済が「緩やかなペースで拡大した」との景気判断を維持した。ただ、多くの地区で供給制約や労働者不足が継続。新型コロナウイルスの新変異株オミクロン株の感染が急拡大し、ここ数週間で「レジャー旅行やホテル、レストランの利用が突然減少した」との声も目立った。
報告は昨年11月から今月初旬までが対象で、今月25、26日に開く次回の連邦公開市場委員会(FOMC)の討議資料になる。FRBは物価高への対応で、金融引き締めを急ぐ構えを見せている。
オミクロン株の感染拡大でも先行きは「楽観的な見方がおおむね高いままだった」としたが、いくつかの地区からは「今後数カ月の成長への期待がいくらか冷えた」との声も出た。(共同)