〈独自〉露が北方領土で演習通告 軍事活動活発化

ロシアが、不法占拠する北方領土の国後(くなしり)島周辺で射撃訓練を実施すると通告してきたことが13日、政府関係者への取材で分かった。政府は外交ルートを通じて抗議した。年明け以降に北方領土周辺で地対空ミサイルの発射や大規模な射撃演習を行っており、軍事活動が活発化している。政府は実効支配を強める動きとみて警戒している。

政府関係者によると、露側は11日以降、国後島周辺で月末まで断続的に射撃訓練を行うと通告してきた。政府は、外交ルートで「ロシアの北方領土での軍備強化につながるもので、受け入れられない」などと強く抗議した。

北方領土をめぐっては、露軍の極東地域を管轄する東部軍管区が8日、露側が「クリール諸島」と呼ぶ北方領土と千島列島で高性能地対空ミサイル演習を実施したと発表した。敵機が侵入する事態を想定し電子プログラム上で追跡して撃墜する訓練だったとしているが詳細な地域は示さなかった。2020年にミサイルを配備した択捉(えとろふ)島や国後島だった可能性がある。

一方、10日にもクリール諸島やサハリン島で1千人超の将兵が参加する大規模演習を行ったと発表。この際も具体的な場所は示さなかったが、多数の装備を使う射撃訓練だと説明した。

政府関係者らによると、露側が通告してきた射撃訓練は、10日の大規模演習とは別とみられる。

露は昨年も、国後島や隣接する択捉(えとろふ)島周辺で軍事訓練を相次いで通告した。2月と6月には先進的戦闘を想定した大規模演習を行った。また12月には、情報収集機と、露のものとみられる航空機がオホーツク海経由で日本海と太平洋を往復し、一部が北方領土上空を通過するなど特異な長距離飛行を行ったことが確認されていた。