取手の空に巨大凧を揚げよう

取手の空に23日、12畳の巨大凧(たこ)を揚げよう-。芸術による文化都市を目指して市と東京芸術大、市民による取手アートプロジェクト(TAP)の参加メンバーらが「大空凧プロジェクト」を進めている。骨組みの竹や紙はすべて地元産。取手市は市内に東京芸術大取手校地(取手キャンパス)があることから、芸術家が多くアートによる町おこしに取り組んでいる。芸術家と地元の人との交流で誕生した大凧が、それぞれの夢を乗せて見事大空に舞い上がるか-。(篠崎理)

巨大凧を揚げる計画は平成23年、TAPのコアプログラム「半農半芸」ディレクターの岩間賢さん(47)がTAPの活動拠点の一つ「TAKASU HOUSE」に近い高須公民館で8畳の凧の写真を見たことがきっかけ。

高須の人たちは、16年に3畳の凧を揚げることに成功。翌年にも8畳の凧を軽トラックで引っ張ったが、わずか4~5秒しか揚がらず失敗に終わった。この話を聞いた岩間さんの心に芸術家としての火が付いた。

翌年から、絵の具や和紙を作ったり子供を対象に凧作りをしたりと少しずつ準備を進めてきた。この間、同キャンパス内に紙漉(かみす)き工房が完成するなど環境も整い、昨年から大凧を揚げる構想が本格化した。

凧の骨組みとなる竹は、廃校となった小学校に残されていた凧に同キャンパス内の竹を乾燥させて補強。紙は高須の水田でとれた稲わらを細かく叩き使用。住民から提供された桜や梅、柿、イチジクなどを中心に同キャンパスにある植物で顔料を作り染めあげた。

デザインは約300枚のわら紙を使ったモザイク柄で、植物で染めた優しい色に仕上がった。

23日午前中の本番は高須公民館近くが会場。当日は24人が参加し12人が凧を支え、12人が直径1センチの凧の綱を引っ張る予定だ。

岩間さんは「芸術家に限らず暮らすということ、ものを作るということを考える取り組みにもなる、自然や大地と触れ合うのは大切だということを多くの人に伝えたい」と話す。

一方、凧作りを手伝ってきた高須地区の70代男性は「凧はもともと魔よけの意味があり、コロナ禍で苦しむ人の願いにも通じる。大凧の勢いでコロナも吹き飛ばしてほしい」と願う。

23日が荒天の場合は30日に延期。問い合わせは0297・84・1874へ(火金午後1~5時、当日は午前10時から対応)。