私学ガバナンス議論、仕切り直し 文科省の特別委が初会合

文部科学省=東京都千代田区(鴨川一也撮影)
文部科学省=東京都千代田区(鴨川一也撮影)

私立大などの運営母体となる学校法人のガバナンス(組織統治)強化策をめぐり、文部科学省の大学設置・学校法人審議会の下に新設された特別委員会(主査・福原紀彦前中央大学長)は12日、初会合を開いた。弁護士ら有識者のほか、私学団体関係者も委員として参加し、学校法人幹部による不祥事などを防ぐための改革の方向性について意見交換した。同省は特別委で意見がまとまり次第、17日召集の通常国会に私立学校法改正案を提出する考え。

昨年12月には、別のメンバーで構成された同省の有識者会議(座長・増田宏一日本公認会計士協会相談役)が、各法人に設置される学校運営の諮問機関である「評議員会」を「最高監督・議決機関」として位置付け、学外者のみで構成し、理事の選任・解任権を与えることなどを柱とする報告書を文科相に提出。学校経営のあり方に大きな変容を迫るため私学側が猛反発し、特別委は事実上、議論を仕切りなおす役割を担うことになった。

この日の会合では、日本私立大学連盟会長の田中愛治(あいじ)早稲田大総長が「コロナ禍など不測の事態もあり、教育機関には迅速な意思決定が必要。(非常勤の)評議員会では速度が落ちる」と指摘するなど、私学関係者から有識者会議の報告書に対する批判が相次いだ。

特別委は弁護士などの有識者らに、大学や小中高校など私学団体の代表7人を加えた計13人で構成。次回の会合から改革案の具体的な審議に着手する。