入試最前線2022(3)

コロナ禍で就職見すえ学部選択

コロナ禍で閑散とする空港。留学やインバウンドの縮小が受験生の国際関係の学部離れにもつながった=令和3年4月、大阪府泉佐野市の関西国際空港(沢野貴信撮影)
コロナ禍で閑散とする空港。留学やインバウンドの縮小が受験生の国際関係の学部離れにもつながった=令和3年4月、大阪府泉佐野市の関西国際空港(沢野貴信撮影)

新型コロナウイルスの感染拡大は受験生の進路にも大きな影響を与えている。就職に直結しやすいイメージが強い学部に人気が集まる一方、苦戦を強いられている学部もある。なかでも、とりわけ志願者が減っているのは、国際関係の学部だ。

しかし、国際関係の学部を目指す受験生にとっては「狙い目」ともいえる。受験業界の関係者からは「志望大学の2、3ランクアップも期待できる」という声も上がっている。

大手進学塾「河合塾」が行った全統共通テスト模試での志望動向を見ると、特に減少が大きく目立ったのは外国語や地域・国際といった学部で、減少幅が大きかった。

いずれもこれまでは人気の高かった学部だが、コロナ下で特色である海外留学の制限や、インバウンド(訪日外国人客)の縮小による就職活動の先行き不安などがあるという。

ただ、コロナ禍もやがては収束する。河合塾教育研究開発本部の近藤治・主席研究員は「今の受験生が就職する頃、コロナが収束していれば、リバウンドでインバウンドの業界は引く手あまたになっているかもしれない」と話す。

「本気で行きたいと思う学部ならコロナを理由に諦めるのはもったいない。むしろ今をチャンスだととらえてほしい。1ランク上どころか2、3ランクアップも目指せる傾向にあります」

文系学部は全体的に人気が低調だが、法学系学部は人気を保っている。

公務員採用や法律という専門分野を生かした採用など就職のイメージが強い。さらに前述の国際・外国語学部を志望していた受験者の流入などもあるとみる。「国際系学部は難関大に多く、学部そのものの難易度も高いことが多いが、今更理系に変わることもできないので、法学部が選択肢に入ってくる」という。

コロナ禍で先行きが不透明だからこそ、堅実に-。昨年度に続き、就職を意識した学部選びの傾向が今年度も続きそうだ。(木ノ下めぐみ)

■入試最前線2022(4) オミクロン株で急展開 翻弄される受験生