2千万円超赤字「厳しさ続く」 ひたちなか海浜鉄道 3年度上期決算

新型コロナウイルス感染拡大の影響で令和3年度上期は2千万円を超える赤字となった、ひたちなか海浜鉄道(同社提供)
新型コロナウイルス感染拡大の影響で令和3年度上期は2千万円を超える赤字となった、ひたちなか海浜鉄道(同社提供)

茨城県ひたちなか市の第三セクター、ひたちなか海浜鉄道(吉田千秋社長)は令和3年度上期(4~9月)の決算を発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で急激な落ち込みをみせた前年同期と比べると輸送人員、営業収益ともに伸びを見せたが、コロナ前の一昨年の水準には及ばず、経常損益は2千万円超の赤字となった。

同社によると、定期や定期外を合わせた上期の輸送人員は、前年同期比で68・6%増の55万5326人となったが、元年度と比較すると2万4807人(4・3%)の減少となった。

通勤定期は前年同期比2・2%増だったが、開業以来最高を記録した元年度上期比では10・8%の減少。通学定期は小中一貫の義務教育学校、同市立美乃浜学園の開校で児童生徒の7割にあたる約380人が湊線通学となったことから前年同期比で144・9%増加した。

定期外の旅客も前年同期比では33・5%増えたものの、5、8月の感染拡大により国営ひたち海浜公園やアクアワールド茨城県大洗水族館など集客施設の休園・休館、野外音楽イベント「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」など大規模イベントの中止が響き、元年度と比較すると47・6%の減少となった。

営業収益は、通学定期や定期外運賃収入の大きな伸びにより1億808万9千円で前年同期比で1883万1千円(21・1%)増加したが、元年度と比較すると3865万2千円(26・3%)減少した。

一方、営業費は安全運行のための整備費用など固定経費の支出に加え、前年は実施を見送った海浜公園へのシャトルバス運行費用や燃油高騰による内燃動力費の増加などで前年同期比8・5%増の1億2881万9千円となった。この結果、経常損益は前年同期比で864万9千円改善したものの、2062万4千円の赤字となった。

同社は下期の輸送人員について、通学定期の影響で一定程度は見込めるものの「大きく伸びるとは予想していない」とした上で「燃料費の高騰もあり、通期での黒字も厳しく、厳しい経営環境が続いている」としている。