生涯スポーツの世界大会「ワールドマスターズゲームズ(WMG)2021関西」の国内組織委員会などは11日、大会に連動した地域の活性化策を大学生が立案して競い合う「インターカレッジ・コンペティション 2021」を大阪市内で開催した。
8回目となる今回の大会では、関西を中心とした10大学22チームが出場。午前中に行われた予選を勝ち抜いた6チームが決勝に進み、国内に在住する外国人の大会参加を促進するための施策や、関西全域のスポーツ施設を一括して検索・予約できるシステムの構築、これまで廃棄されてきた大学の使用済みのスポーツ用品をリサイクルする施策などが提案された。
優勝は、子供が平等にスポーツに接することができる環境づくりを目指し、子供食堂を拠点として学生らが子供にスポーツを教える施策を提案した近畿大学のチームが優勝。チームを率いた経営学部3年の松永淳志(あつし)さんは「皆で夜中まで企画を練って挑戦した。努力が報われてうれしい」と語った。
大会を講評した大阪体育大学の原田宗彦学長は「子供食堂が拠点となり、スポーツを広げるというのは、日本独自のスポーツの啓蒙(けいもう)手法になりうる」と評価した。
WMGは当初、昨年5月に西日本各地で開催される計画だったが、新型コロナウイルスの影響で繰り返し延期が発表され、組織委は現在、令和7年の大阪・関西万博の翌年の8年の開催を軸に調整を進めている。