九州交響楽団が来年度プログラム発表 奏でる「復活」

記者会見する小泉和裕音楽監督
記者会見する小泉和裕音楽監督

九州唯一のプロオーケストラ「九州交響楽団」が令和4年度の主催演奏会の公演プログラムを発表した。新型コロナウイルス感染拡大で、海外演奏者らの来日見合わせなど厳しい環境が続いているが、来年度は会場を満席にする意欲で芸術性の高い作品を演奏する。音楽監督の小泉和裕氏は「苦労が忘れられるいい年にしたい。楽団員も奮起し、張り切ってくれると期待している」と話している。

アンドレア・バッティストーニ氏
アンドレア・バッティストーニ氏

小泉氏は来年度、音楽監督就任10年目を迎える。取り組んだことのない曲目を積極的に取り入れたといい、注目公演の一つに、10月に2日連続で演奏するマーラーの交響曲「復活」を挙げた。小泉氏は「(コロナで)この1年半、本領を発揮することができなかった。オーケストラも合唱団も来年度こそは『復活』となると思う。確実にレベルは上がっており、音が変わったことを感じてもらいたい」と話した。

佐藤晴真氏(ⓒTomoko Hidaki)
佐藤晴真氏(ⓒTomoko Hidaki)

主催演奏会は例年より5公演ほど多い33公演を予定する。柱は「定期演奏会」「天神でクラシック」「名曲・午後のオーケストラ」の3シリーズで、定期演奏会ではシーズンの開幕に、100人以上で編成するR・シュトラウスの「アルプス交響曲」を選んだ。

林英哲氏(ⓒM.Tominaga)
林英哲氏(ⓒM.Tominaga)

このほか、北九州市で定期演奏会を2公演、長崎市で1公演を予定する。将来の音楽ファンを増やそうと、妊婦や親子が対象の「マタニティコンサート」を新たに企画し、映像と生演奏を合わせる「サマーコンサート」などを通じて次世代層へのクラシック音楽の普及に努める。

九響主催の演奏会は、コロナ禍前に比べ入場者が4割減少した。今年度上半期では、企業や学校が主催するコンサートが30公演近く中止となり、大幅な収入減となったという。

入場者数の制限が長期化し、ファンらの来場意欲が低下していることも課題で、趣向を凝らした企画で回復を図る。(一居真由子)