本田望結さん、警視庁の「一日通信指令本部長」に 110番の日

警視庁の一日通信指令本部長に就任し、110番受理台に座る本田望結さん=10日、警視庁本部
警視庁の一日通信指令本部長に就任し、110番受理台に座る本田望結さん=10日、警視庁本部

「110番の日」の10日、女優でフィギュアスケーターの本田望結(みゆ)さんが警視庁の一日通信指令本部長に就任した。本田さんは自身の名前にかけ「安全な暮らしはみんなの『望』み。正しい利用が実を『結』ぶ」などと適切な110番通報を呼び掛けた。

この日、本田さんは警視庁本部(東京都千代田区)の通信指令センターで、模擬の110番通報の受理や無線指令を体験した。

振り込め詐欺を想定した通報には「すぐに警察官を向かわせます。犯人は何歳くらいで、着ていたものの特徴などを教えてください」などと対応。道案内を求めるものには「最寄りの警察署や交番でお尋ねください」と求めた。

警視庁によると、受理した110番通報のうち約2割は不要不急のものだという。警視庁は事件や事故といった緊急の対応を必要とする場合以外は警察相談ダイヤル「#9110」などの利用を促している。

本田さんは「(110番通報と#9110の)使い分けをよろしくお願いします」と訴えた。

前年6万6千件増、コロナ禍前に戻りつつ…

令和3年の警視庁管内の110番通報の受理件数は前年より約6万6千件増え、163万7千件となった。2年は新型コロナウイルス禍での外出自粛で人と人との接触機会が減り、トラブルの類が激減したが、3年は元の状態に戻りつつあるとみられるという。

警察庁がまとめた3年1月から11月末までの集計をみると、警視庁の110番通報の受理件数(約135万8千件)は全国トップ。2番目に多かった神奈川県警(約68万2千件)や3番目に多い大阪府警(約67万7千件)の倍ほどに達している。全国で最も少ない秋田県警(約2万7千件)の約50倍だ。

警視庁によると、3年の受理件数は約163万7千件で、1日平均約4500件に上る。また、道案内やいたずらといった不要不急のものが約27万7千件(前年比約2万5千件増)に達しており、約2割近くを占めているという。

過去には《ホテルの場所が分からなくなったからホテルに電話して迎えにこさせてほしい》《今日って検問やってますか》《電気のヒューズが飛んだ。自分でつけられない》《変な夢を見たので巡回を強化してほしい》といった通報もあったとしている。

騒音通報2万件増「巣ごもりで敏感に」

コロナ禍の影響が続いているとみられる状況もある。警視庁によると、3年の通報内容では「酔っ払い」に関する通報は約5万7千件で、前年に比べて約5千件減った。相次ぐ緊急事態宣言で酒類を提供する飲食店の時短営業などが続き、トラブルが減ったことが要因の一つとみられるという。

一方、人の声に起因する「騒音の苦情」などの通報は約21万件で、約2万件増えた。担当者は「コロナ禍の巣ごもり生活が続き、近隣住民の音などに敏感になっているのではないか」とみている。(吉沢智美)