シャーマン米国務副長官とロシアのリャプコフ外務次官は9日、ジュネーブで会談した。ウクライナ情勢の緊張が高まる中、米欧とロシアによる今週の一連の高官協議がスタート。国務省によると、両氏はこの日、10日の米ロ戦略的安定対話で双方が提起する議題を調整。シャーマン氏は主権、領土保全、主権国家が同盟国を選択する自由という国際原則への米国の決意を強調した。
一方、ブリンケン米国務長官は9日、米テレビのインタビューで「事態打開があるとは思っていない」と語った。同時に、ロシアに近い地域での軍事演習やミサイル配備の制限について、米ロが相互に実施し緊張緩和につながるならば交渉は可能だと改めて説明した。
米欧とロシアは12日に「北大西洋条約機構(NATO)ロシア理事会」、13日に欧州安保協力機構(OSCE)の会議を開催する予定で、ウクライナ情勢やロシア側のNATO東方不拡大の要求を引き続き話し合う。(共同)