【北京=三塚聖平】中国の王毅(おう・き)国務委員兼外相は10日、カザフスタンのトレウベルディ外相と電話会談した。中国外務省の発表によると、王氏はカザフで起きたデモに関して「安定を守るための暴力の抑止に揺るぎない支持を示す」と述べた。カザフ側に必要な支援や援助を提供する考えも表明した。
王氏は、2月4日に行われる北京冬季五輪の開会式に、カザフのトカエフ大統領が出席することを「歓迎する」と強調した。カザフ側に対して協調姿勢を示す考えとみられる。
カザフ情勢をめぐっては、習近平国家主席が今月7日、トカエフ氏にメッセージを送り、デモ隊の排除を進めたことについて「政治家としての責任を示した」と称賛した。カザフの混乱が中国国内に波及することを警戒し、トカエフ政権への支援姿勢を強めているとみられる。