ウクライナめぐり米露協議 相互安全保障テーマに

相互安全保障に関する協議を前に写真撮影に臨む、シャーマン米国務副長官(左)とロシアのリャプコフ外務次官=10日、スイス・ジュネーブ
相互安全保障に関する協議を前に写真撮影に臨む、シャーマン米国務副長官(左)とロシアのリャプコフ外務次官=10日、スイス・ジュネーブ

【モスクワ=小野田雄一】ロシアによる侵攻の可能性が指摘されるウクライナ情勢をめぐり、米国とロシアは10日、スイス・ジュネーブで相互安全保障に関する第1回協議を開始した。協議では、ロシアが米国に要求した「米国はウクライナなど旧ソ連構成国を北大西洋条約機構(NATO)に加盟させず、ロシアに近い地域に兵器も配備しない」などと定める「条約」の締結問題が主な議題となる。

ただ、米国はNATOの東方不拡大の確約には応じない構えで、協議は難航が予想されている。

インタファクス通信によると、9日夜に米露はジュネーブで予備交渉を実施。リャプコフ露外務次官は「交渉は困難だったが、ビジネスライクだった」と述べ、10日の正式協議での進展に期待感を示した。

NATO側やウクライナは昨年秋ごろから、ロシアがウクライナ国境周辺に9万人規模の兵力を集結させており、今年初頭にも侵攻する可能性がある-との見解を相次いで表明。ロシア側は侵攻の意図を否定する一方、自国内の部隊移動は自由だと主張してきた。

ロシアは昨年12月、米国とNATOに対し、NATOの東方不拡大などを定める条約や合意の締結をそれぞれ要求。プーチン露大統領は、ロシアの要求を拒否した場合、軍事力を行使する可能性も示唆している。

今月12日以降には、NATOとロシアの協議や、欧米諸国やロシアが加盟する欧州安全保障協力機構(OSCE)の枠組みでの協議も予定されている。