主張

日米2プラス2 同盟の強化で平和を守れ

中国が企てる「力による現状変更」を阻むために、日米両政府が、同盟の抑止力と対処力を強化して対応する方針を示したことを評価したい。

岸田文雄政権発足後初めてとなる日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)が開かれた。

注目すべきは、日米が共同発表で、中国を念頭に「地域における安定を損なう行動を抑止し、必要であれば対処するために協力する」と宣言したことだ。日米が安全保障戦略を「完全に整合」させ、「共に目標を優先づけていく」とした点も重要だ。

自由、民主主義などの価値を共有する「全ての主体と協力」すると明記した。国家承認していない台湾との協力があり得ると読める。「台湾海峡の平和と安定の重要性」を改めて確認した。

自由と民主主義の台湾を中国が軍事的に併吞(へいどん)しようとすれば、日米が外交・軍事両面で対抗する姿勢を示したということだ。力の信奉者である中国から平和を守るには日米同盟の「抑止力」と、台湾有事を含むさまざまな事態への「対処力」強化は欠かせない。

中国外務省報道官は即日、「強烈な不満と断固たる反対」を表明した。この猛烈な反発自体が、日米2プラス2に意義があったことを物語っている。

今後の課題は、共同発表に盛り込んだ方策を確実に具体化することだ。日本は昨年3月の日米2プラス2に続き、「国家の防衛」と「地域の平和と安定」の2つの目的のために防衛力を抜本的に強化する決意を示した。

台湾のすぐそばにある沖縄の島々は、台湾有事になれば戦域となる可能性が高い。中国は尖閣諸島(沖縄県)を「台湾省」の一部とみなしており、台湾併吞は尖閣奪取なしに完成しない。台湾有事と日本有事が連動する場合も踏まえた防衛態勢整備は急務だ。

日本はミサイルの脅威に対処するため敵基地攻撃能力保有の検討を伝えた。中国やロシア、北朝鮮が開発する極超音速ミサイルなど最先端兵器に対応するため、日米共同研究を進めることになった。これらを実行し、平和を確かなものにしてもらいたい。

在日米軍基地は平和維持のため重要だが新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大を招いたことは問題だ。米軍は猛省し徹底したコロナ対策を講じるべきだ。