若者は政治に無関心ー。使い古されたキーワードは、本当なのだろうか。Z世代をはじめとする若年層は、あまり政治意識が高くないといわれる。だが、実は、政治のメッセージが伝わっていないだけではないか。そんな疑問を持った若者は、政治の「届かない発信」を変えようとチャレンジを続けている。
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近未来を担うZ世代の思考から、社会の未来図をひもときます(全5話)
「政治をもっと身近にして、生活に結びついていることを伝えたい」-政治専門の広告会社「POTETO Media」(東京都港区)の社長を務める古井康介さん(26)。政治の世界の人が発信したいものが若者たちには届いていない、と感じて創業。社名は「政治の電波塔」を意味する英語の頭文字から命名した。「政治の電波塔になって周波数のズレを合わせたい」という思いを込めたという。
政治家の考えや行政サービスの情報を動画やホームページなどを使ってより分かりやすく届ける事業を展開。政治家のプロモーションビデオをつくったり、行政サービスを分かりやすく伝えたりするサイトを運営する。
地方議員のなかには、ホームページやSNSを使っていない人も少なくない。それは「ネットで情報を取ってる人からみると、いないのと一緒」と手厳しい。