国際宇宙ステーションの後継の開発は、こうして民間企業3社に託された

米国、欧州、ロシア、日本、カナダの宇宙飛行士は、足元の空間や研究中心の実験のための空間を争う。そして個人の顧客は、自らの活動のためのスペースを宇宙飛行士の場合と同様に争うはめになりかねない。

それでもステーションが徐々につくられていくにつれ、多様な活動はさまざまなモジュールに分散する。誰も研究室で眠らないだろうし、景色や無重力を楽しみたい旅行者が宇宙飛行士のじゃまになることもないだろう。

「最も簡単に想像がつくのは、基本的には寮のようなものです。運動、食事、社交、睡眠といったすべての居住機能は、実験や製造の機能とは別の空間になります」と、ブルーオリジンの先端開発プログラム担当上級副社長のブレント・シャーウッドは記者会見で説明している。

複数の勝者が生まれる?

だが、2020年代後半までに新しい宇宙ステーションの第1段階を軌道に乗せるには、NASAと商業的なパートナーにとって難しい課題がある。11月30日に発表されたNASAの総括監察官の報告書には、「NASAは2028年という目標の期限に間に合うように計画を完全に実行し、地球低軌道の基地の利用可能性に関するギャップを避けるという大きな課題に直面している」と記されているのだ。

ISSの費用は、NASAの有人宇宙飛行の年間予算の約3分の1を占めている。現時点でISSは2024年に運用を終了する予定だが、NASAの関係者は30年まで終了期限が延長されることを期待している。その間、宇宙飛行士は新しいモジュールの運用開始までISSが安全に機能することを願いながら、亀裂や漏れを監視しなければならない。

今回の3つの契約は、NASAの商用地球低軌道開発プログラムに該当する。研究などの用途に設計されたAxiom Spaceのモジュールも同様である。そのモジュールには、24年後半に打ち上げ予定の居住モジュール、実験用モジュール、観測用モジュールが含まれる。こうしたモジュールはISSへの接続のために設計され、ISSがついに運用終了になればISSから分離され、自由に飛行する商用ステーションになる。

最終的にNASAの今回のコンペでは複数の勝者が生まれるかもしれないと、Voyager Spaceで宇宙ステーション部門の責任者でナノラックス会長のジェフリー・マンバーは記者会見で指摘している。「20年代の終わりには多数の民間宇宙ステーションが、おそらくさまざまな軌道上に存在していることでしょう」

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