カザフ大統領、デモを武力鎮圧 26人死亡

5日、抗議デモの中、バリケードに乗る治安部隊員=カザフスタン・アルマトイ(ロイター=共同)
5日、抗議デモの中、バリケードに乗る治安部隊員=カザフスタン・アルマトイ(ロイター=共同)

【モスクワ=小野田雄一】中央アジアの旧ソ連構成国、カザフスタン全土に拡大した燃料値上げをめぐる抗議デモで、トカエフ大統領は7日、政府会議を開き、「憲法秩序が国全体にほぼ回復した」と述べ、デモをほぼ鎮圧したとの認識を明らかにした。カザフ大統領府が発表した。

政権はデモ隊を「テロリスト」と位置付け、各地で武力鎮圧を展開。同国内務省は7日時点で治安部隊員18人が死亡し、約750人が負傷したと発表。デモ隊側の26人が死亡し、約3800人を拘束したという。

トカエフ氏は、なお武器を持った「テロリスト」がいるとし、「完全に撲滅するまで掃討活動を続ける」と表明。7日の国民向け演説では、治安部隊に警告なしの発砲を許可したことも明らかにした。

ロイター通信やロシアメディアは、6日夜に大規模な武力鎮圧が行われた最大都市アルマトイの路上に遺体が放置されていると伝えた。地元治安当局は6日昼までに、銃砲店を略奪したり、警察署を襲撃したりした数十人を「排除した」とも発表しており、デモ隊側の実際の死者数はさらに多いとみられる。

カザフは今月1日、自動車燃料に使われる液化石油ガス(LPG)の価格統制を撤廃。LPG価格が約2倍に跳ね上がったことに抗議するデモが、体制への不満と相まって全国的に波及していた。