蒔田彩珠に「試練」の撮影現場 映画「99・9」

モーツァルトのピアノ協奏曲を弾く場面もあり、ピアノ演奏も特訓したという蒔田彩珠(石井健撮影)
モーツァルトのピアノ協奏曲を弾く場面もあり、ピアノ演奏も特訓したという蒔田彩珠(石井健撮影)

「試練でした」と蒔田彩珠(あじゅ、19)が、公開中の「99・9-刑事専門弁護士-THE MOVIE」(木村ひさし監督)の撮影を振り返る。是枝裕和の監督作品やNHK連続テレビ小説に出演するなど、活躍著しい演技派女優に何があったのか?

嵐の松本潤(38)が主人公の弁護士を演じる人気連続ドラマの映画化。昨年末、単発で放送されたドラマ「新たな出会い篇」で敵対した弁護士をめぐる過去の事件が描かれる。

蒔田は西島秀俊(50)ふんする弁護士の娘、エリを演じている。「万引き家族」など〝是枝組〟の常連。昨年の朝ドラ「おかえりモネ」の〝みーちゃん〟役で、さらに広く知られた。

そんな演技派の蒔田の口から、「緊張した」「試練でした」という言葉が飛び出す。どうやら「99・9」の撮影現場の「独特の空気感」のせいらしい。

「99・9」は、0・1%の事実をとことん追求する弁護士たちの活躍を描く法廷ドラマだが、同時に強烈な個性を放つコメディーでもある。異色作なのだ。例えば、松本演じる主人公は事実に近づくと〝おやじギャグ〟を連発する。蒔田は、戦々恐々として撮影現場に臨んだ。

「私も〝おやじギャグ〟を言わされたり、無理難題を求められたりしたら、どうしよう…」

また、ドラマのレギュラー陣の連携力は抜群で、香川照之(56)らは、その場で芝居やセリフを変えてしまうことも珍しくなかった。

「是枝組では、なかった経験。私には試練でした」

もっとも、エリはだじゃれを言ってふざけるような立場の役ではなかった。また、香川らとの芝居からは「臨機応変の対応など、学ぶことが多かった」。感謝の気持ちでいっぱいだ。

そして、父親役の西島については、「本当のお父さんみたいに、優しい方でした」とにっこり。ともに「おかえりモネ」に出演していたが、共演場面がなかったので今回が初顔合わせ。「不思議な感覚」と笑う。

ふふふ、とよく笑う。深刻な状況に置かれた役が多いせいか、笑顔の印象は薄い。だが、「私自身ですか? 明るいと思います!」と断言する。

兄が2人。「溺愛されている」というほど仲が良い。男兄弟と育った分、男まさりなところもあり「私自身は、エリより〝みーちゃん〟に近いかも」と自己分析する。

21日から放送の連続ドラマ「妻、小学生になる。」にも出演。「初めてのファンタジー作品」と楽しみにしている。

「これからも自分にしかできない役を演じたい。今年は、コミカルで等身大の役もやってみたいな」

さらなる飛躍の1年になるに違いない。(石井健)

東京・丸の内ピカデリー、大阪ステーションシティシネマなどで全国公開中。1時間59分。