産経抄

1月7日

歴史学者の磯田道史さんは『感染症の日本史』のなかで、患者側からの個人の証言、つまり「患者史」の重要性を説いている。その実例の一つとして紹介するのが、100年前の京都の女学生の日記である。

▼スペイン風邪と呼ばれた新型インフルエンザは当時、3つの波に分かれて日本を襲った。なかでも京都市は、もっとも死んだ人の割合が高かったという。女学生の家族も本人を含めて次々に罹患(りかん)していく。

▼ただ驚いたことに、修学旅行もお茶のおけいこも中止にならない。パンデミックのなか、普段通りの生活が続く。折しも第一次世界大戦がようやく終わる。大勢の人が家から提灯(ちょうちん)を持ち出して町を練り歩いて祝った、との記述もあった。

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