カザフ、デモ隊を武力排除 最大都市の広場を解放

カザフスタンの空港で軍機から降りるロシア軍の兵士ら=6日(AP=共同)
カザフスタンの空港で軍機から降りるロシア軍の兵士ら=6日(AP=共同)

中央アジアの旧ソ連構成国、カザフスタンの燃料値上げをめぐる抗議デモから発展した暴動で、同国のトカエフ政権は6日夜、デモ隊が占拠していた最大都市アルマトイの広場を解放したと発表した。タス通信が伝えた。治安部隊はデモ隊に銃撃を行い、複数の死傷者が出た恐れがあるが、政権側はデモ隊の死者数について公表していない。

これに先立ち、複数の露メディアが、数百人のデモ隊が集まっていたアルマトイの広場に治安部隊が突入し、直後に銃撃を開始して負傷者が出ていると伝えていた。アルマトイの治安当局は6日昼までに、銃砲店や商店を略奪したり、警察署を襲撃したりした計数十人を「排除した」と発表しており、デモ隊側の死者は相当数に上る恐れがある。

政権側は、一部が暴徒化したデモ隊をテロリストと位置付け、各地で治安部隊による「対テロ作戦」を実施。6日までに治安部隊員18人が死亡し、同約750人が負傷したと発表した。また、デモ隊約2300人を拘束し、刑事訴追手続きを開始。現地メディアは、デモ首謀者らには騒乱罪やテロ罪が適用され、禁錮8年から終身刑が言い渡される見通しだと伝えた。

政権側は6日、デモが最初に発生した西部マンギスタウ州の中心都市アクタウの広場からデモ隊が去ったと発表。首都ヌルスルタンをはじめ、デモが波及した北部や東部などの都市も情勢は安定化したとした。現地メディアは同日夜、南部クズロルダで対テロ作戦が行われ、約170人の負傷者が出たと伝えた。

カザフは今年、自動車燃料に使われる液化石油ガス(LPG)の価格統制を撤廃。LPG価格が約2倍に跳ね上がったことに抗議するデモが全国的に波及し、一部が暴徒化した。(モスクワ 小野田雄一)