岡山地裁 自白の信用性認める 女児殺害判決

岡山県津山市の小3女児殺害事件で、被告に無期懲役の判決が言い渡された岡山地裁の法廷=6日午後(代表撮影)
岡山県津山市の小3女児殺害事件で、被告に無期懲役の判決が言い渡された岡山地裁の法廷=6日午後(代表撮影)

岡山県津山市で平成16年9月、小学3年の女児=当時(9)=を刃物で殺害したとして、殺人や強制わいせつ致死などの罪に問われた無職、勝田州彦(くにひこ)被告(43)に対して求刑通り無期懲役を言い渡した6日の岡山地裁の判決。倉成章裁判長は「実際に体験した犯人だからこそ殺害態様を供述できたと考えるのが合理的だ」として自白の内容は信用できると判断した。

倉成裁判長は、取り調べの際に誘導はなく、「首を絞め、刃物を左手で腹に刺し右手に持ち替えて胸を3回刺した」とする自白の内容は遺体の傷の数や形など客観証拠と一致していると指摘した。その上で「女児の無念さは察するに余りある。被告に反省の様子はなく更生の可能性は乏しい」と述べた。

被告は捜査段階で一時殺害を認めたが、公判では「(自白は)噓をでっちあげた」と無罪を主張。凶器や被告のDNA型と一致するような遺留物は見つからず、争点は「自白」の信用性に絞られた。検察側、弁護側双方の主張が真っ向から対立した審理の結論が注目されていた。

検察側は、供述した殺害方法と遺体の傷が一致することや、被告が女児宅の間取りや下校経路を詳細に説明したことを挙げ、「作り話が偶然に一致したとは考えられない」と指摘。一方、弁護側は語った内容は報道などで推察できるとして、「犯人しか知りえない『秘密の暴露』はない」と反論していた。

「自白」した取り調べは録音録画されていたが、裁判所は映像を証拠として認めず、やりとりを文字化した「反訳書」を証拠採用。検察側がそれを法廷で読み上げる異例の手続きがとられた。

判決によると、被告は16年9月3日午後3時ごろ、津山市の女児宅に玄関から侵入。わいせつ行為をしようと1階居間で女児の首を両手で絞めたが抵抗され、刃物で胸や腹を多数回突き刺して殺害した。