米議会襲撃1年 バイデン大統領、トランプ氏の責任追及

解明は時間との闘い

米メディアや警察発表によると、襲撃関連死者は5人。女性1人が警官に銃で撃たれ死亡。支持者の男性2人が心臓の発作により、女性1人が薬物の過剰摂取により敷地内で死亡。警官1人が脳卒中で死亡。そのほか警官4人が事件後自殺した。約140人の警官を含む多数が負傷した。

司法省によると5日時点で725人以上を暴行や武器使用、議事進行の妨害を共謀するなどの容疑で逮捕・起訴され、約165人が有罪を認めた。数百人をなお捜査中とする。

原因解明するため7月に下院調査委員会が設置された。民主7人、共和2人の構成。共和のチェイニー議員は1月中旬、下院でトランプ氏の弾劾投票に同党から賛成した10人の1人だ。

調査委は約300人を聴取、数万点の書類を収集した。焦点はトランプ氏と側近らが選挙結果の転覆を図って支持者を扇動したかの立証にある。「事実を隠そうとする試みが続くが、全体の状況は明らかになる」とチェイニー議員はAP通信に語った。調査委は中間報告を急ぐが、11月の中間選挙で共和党が下院の多数を制すれば解散の可能性もあり時間との闘いとなる。

共和は支持復活

米ピュー・リサーチセンターの昨年11月の調査では72%が「米民主主義は以前は他国が見習うべき好例だったが、最近はそうでなくなった」と答えた。

中国が米国型民主主義を「堕落した」とし「中国式民主」を誇示するなど、権威主義国家が自らを正当化する口実を与えた。

だが米国内ではトランプ氏が影響力を維持する共和党は支持を取り戻しつつある。米調査会社モーニングコンサルトの昨年末の世論調査によると、共和党が「正しい方向にある」と答えた率は34%と事件直後から10ポイント回復した。民主党が「正しい方向にある」と答えた率と並ぶ。

襲撃を「自らの世界観に大きな影響を与えた」と考える人は民主支持層の68%に対し共和支持層は24%にとどまる。総括しきれぬまま米国は、今秋の中間選挙と24年の大統領選に向けた「政治の季節」に入った。

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