北京五輪まで1カ月 チケット販売決まらず コロナが影

3日、北京の繁華街、王府井に置かれた冬季五輪開幕までの時間を知らせるカウントダウン時計(三塚聖平撮影)
3日、北京の繁華街、王府井に置かれた冬季五輪開幕までの時間を知らせるカウントダウン時計(三塚聖平撮影)

【北京=三塚聖平】2月4日の北京冬季五輪開幕まで1カ月となった。中国側は「準備は整った」とアピールするが、中国在住者のみに限る観戦チケットは販売方法すらまだ公表されていない。中国本土でも新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」が確認される中、感染対策をさらに厳しくするか、当局は頭を悩ませているとみられる。

習近平国家主席は昨年12月31日に発表した新年のあいさつで、北京五輪について「世界は中国に期待しており、中国は準備ができている」と強調した。10~12月には本番と同じ会場で国際テスト大会を実施。12月下旬には主要会場の一つとなる河北省張家口(ちょうかこう)の選手村で施設の稼働状況などを検証するテストを、今月3日には北京中心部の表彰式会場でリハーサルを行った。

一方、昨年9月に中国本土在住者のみに容認するとの方針が示された観戦チケットが、いつ、どのように販売されるかは、本番まで1カ月となっても明らかにされていない。中国メディアによると、大会組織委員会は昨年末、「現在、感染状況の変化が速く、多くの不確実性がある」と強調。チケット販売について「まだ検討中だ」と述べるにとどめた。

有観客開催は、わずかな感染拡大も許さない「ゼロコロナ」政策の成果を国内外に喧伝(けんでん)する機会で、今年後半の共産党大会で習氏が長期政権を目指す上でも重要だ。ただ、五輪を控えた今、陝西(せんせい)省西安でデルタ株の感染が急拡大し、実質的なロックダウン(都市封鎖)を実施。五輪前後の感染拡大を避けるため、春節(旧正月、今年は2月1日)に合わせた帰省や旅行の自粛を北京当局が呼び掛けるなど緊張が高まる。

北京五輪では、選手ら大会関係者と外部との接触を遮断する「バブル方式」を徹底し、医療用マスク着用を求めるなど、昨夏の東京五輪より厳しい防疫措置がとられることが決まっている。当局は国内の感染状況をみながら、観客に関する防疫措置をどこまで厳しくするか決めるとみられる。

張家口の五輪関係者は「安全面の問題もあって国内観客も厳選されるのではないか。地元住民でも気楽には観戦できないだろう」と語る。在中外資系企業幹部によると、中国側から内々に開閉会式や一部競技の観戦の誘いが来ているという。中国在住の外国人も一部の限られた人だけが観戦可能となりそうだ。