岸田首相年頭記者会見の要旨

岸田文雄首相(矢島康弘撮影)
岸田文雄首相(矢島康弘撮影)

冒頭発言

本年は大胆に挑戦を行い、新たな時代を切り拓(ひら)く1年としたい。一方で慎重であるべきところは慎重に物事を進める謙虚さを忘れないように肝に銘じる。

特に慎重に取り組まなければならないのは新型コロナウイルス対策だ。オミクロン株の市中感染が急速に拡大するという最悪の事態が生じる可能性に備えるため、水際対策の骨格は維持しつつも、国内における予防検査、早期治療の枠組みを一層強化し、オミクロン株対策の重点を国内対策へと移す準備を始める。

米ファイザー製の経口薬について2月中できるだけ早くの実用化を目指す。感染の急拡大が確認された地域では、安心できる在宅療養体制を整えた上で、自治体の判断で陽性者を全員入院、濃厚接触者を全員宿泊施設待機とする現在の取り組みを見直し、感染急拡大期にも医療の逼迫(ひっぱく)を招くことなく万全の体制ができるようにする。

一方、新しい資本主義の実現に向け大胆な挑戦をしていく。特に3点について決意を新たにした。第1に戦後の創業期に次ぐ日本の第2創業期を実現するため、本年をスタートアップ創出元年として5カ年計画を設定し、強力に取り組む。全ての挑戦者を官民挙げて全面的にサポートする。

第2にデジタル田園都市国家構想を実現するため、地方における官民のデジタル投資を大胆に増加させるデジタル投資倍増に取り組む。第3に気候変動問題への対応としてクリーンエネルギー戦略を議論する会議に私自身が出席し、炭素中立型に経済社会全体を変革していくために関係各省で総力を挙げて取り組むよう指示を行うことにした。

早期に対面でバイデン米大統領やモリソン豪首相と会談すべく調整していたが、国内のコロナ対策に万全を期すため、今月の通常国会前の外遊は行わないこととした。

一問一答

--政治手法に関する抱負は

「大切なのは国民との信頼と共感だ。必要なときにトップダウンとボトムアップを使い分けることが賢い政治だ。一度物事を決めたとしても状況が変化すれば、柔軟な対応をすることも躊躇(ちゅうちょ)しない」

--オミクロン株対応の水際対策はどの程度延長するか。観光支援事業「Go To トラベル」再開は

「水際対策は来週、年末年始の状況をしっかり見極めて判断をしたい。(Go Toは)専門家の意見も聞きながら、年末年始の状況も確認した上で慎重に考えていくべき課題だ」

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