新潟拠点LCC、就航へ秒読み段階 佐渡路線開設へ秘策

「資金を出していただいているのは、新潟や東京の企業約40社と個人の方々。新潟の企業が多く、地元金融機関と商工中金の協調融資を含め、新潟拠点のLCCに対する地元の強い期待を感じる」

今後は就航に向け、資金調達でさらに数億円の上積みを目指すという。

期待高まる佐渡路線

今後注目を集めそうなのは、東京地区と佐渡空港を結ぶ路線だ。新潟県と佐渡市は「佐渡島(さど)の金山」の令和5年の世界文化遺産登録を目指しており、今後、観光需要などの高まりが期待される。

「東京地区から佐渡までは飛行機で約1時間。料金も新幹線と船を乗り継いでいくのとそれほど変わらなければ、ちょっと行ってみようかとなるのでは」

また、トキエアは、佐渡特産品の首都圏への売り込みも試験的に実施。需要を開拓することで、特産品の輸送手段となることも視野に入れている。さらに佐渡では医師不足が深刻な課題になっており、路線開設により首都圏からの医師派遣に道を開くことができればとの期待もある。

トキエアの機体デザイン案(同社提供)
トキエアの機体デザイン案(同社提供)

ただ、クリアしなくてはいけない課題もある。佐渡空港の滑走路は長さ890メートルと短いため、同社がリース契約した2機とは別に、短距離離着陸が可能な飛行機が必要になる。そうした飛行機をリース機の製造元であるATR社が開発しているが、昨年、開発時期が遅れると発表した。そこでトキエアは今、〝秘策〟を検討しているという。

「同じATR社製のターボプロペラ機で、70人乗りのリース機より小型の48人乗りがある。搭乗人員を48人より減らして離着陸距離を短くし、佐渡空港に飛ばせないかを検討している」

この小型機でどうやったら佐渡に飛べるのか、搭乗人員を減らしてどうやって収支を確保するかを毎日、議論しているという。

「就航へ秒読み段階に入ったという緊張感の中で業務をやっている」と長谷川氏。白地に濃紺の機体が新潟の空を飛ぶ日は近い。(本田賢一)

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