東北各地で仕事始め 「コロナ対策と経済活動の両立に苦慮」

宮城県の村井嘉浩知事(奥原慎平撮影)
宮城県の村井嘉浩知事(奥原慎平撮影)

東北各地で4日、自治体や多くの企業が仕事始めを迎えた。昨年と異なり、新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、職場は以前の姿を取り戻しつつある。ただ新変異株「オミクロン株」の感染が東北でもすでに確認されている。感染拡大の第6波への懸念は強く、自治体や企業は感染対策と経済活動の両立に苦慮している。

宮城県の村井嘉浩知事は4日の年頭記者会見で、オミクロン株について「年末年始に、かなりの人が帰省し、近いうちに宮城でも(初の感染者が)出るだろう。注意深く見守り、(時短営業要請の是非などを)判断したい」と警戒感を示した。

会見に先立つ年頭訓示では「感染拡大防止と経済活動の両立を図るため、関係者と一丸となり対策を進めていこう」と呼びかけた。

青森県の三村申吾知事はオミクロン株への対応に関し「市中感染に十分な警戒が必要」と述べ医療、検査体制の整備などの対策に万全を期す考えを強調。また「アフターコロナ」を見据え、青森市の三内丸山遺跡など縄文遺跡群と、青森、秋田両県にまたがる白神山地という、2つの世界遺産を活用した観光促進や農林水産業の振興に注力する考えを示した。

秋田県の佐竹敬久知事は、新型コロナ感染症対策本部会議で、5日から無症状者対象の無料PCR検査実施を決めたことなどを踏まえ、県民に感染防止対策の徹底を改めて求めた。

佐竹知事は「帰省シーズンから1週間後の今月中旬から感染が増える可能性がある。人混みにいたり、感染の可能性のある人と会食したりした人は検査を」と呼びかけた。

山形県の吉村美栄子知事は県庁で会見し、「昨年11月に足首を骨折し、職員や多くのみなさまに心配をおかけした。新型コロナの第6波が心配で早めに退院した」と述べ、元気な様子を見せた。吉村知事は入院していたが、4日、約1カ月半ぶりに通常公務に復帰した。

今年は明るい年にしたいとした上で、「ポストコロナに向け新たな成長分野も出てきており、若年女性の就業環境や安定的な医療・介護、デジタル社会への対応、県民所得の向上、県土強靱化の5つの視点で今年は挑戦していきたい」と強調した。

福島県庁では、次長級以上の職員約70人が出席、仕事始めの式が行われた。内堀雅雄知事は「持てる手法、手段を効果的に組み合わせ、復興・創生を進めなければならない。緊張感を持って仕事を進めよう」と語った。

新型コロナの感染拡大で、昨年の仕事始めの式は中止されており、実施は2年ぶり。今回も感染防止のため参加者は例年の3分の1に絞られた。

一方、企業では東北電力の樋口康二郎社長がオンラインなどで社員にあいさつし、「燃料価格高騰や需給逼迫(ひっぱく)への対応が必要になる」と述べ、経営環境の変化に対して柔軟に取り組む姿勢を示した。