イスラエルのベネット首相は2日の記者会見で、保健省が60歳以上の全市民と医療関係者を対象に新型コロナウイルスワクチン(米ファイザー製)の4回目接種を承認したと明らかにした。
昨年末時点で、全人口の45・6%が3回接種した。専門家の中には、4回目を必要とする科学的データが不十分だとの反対意見もあったが、新変異株「オミクロン株」による感染拡大を受け、承認に踏み切った。
ベネット氏は会見で「可能な限り経済を回し、一方で市民の健康を守る」と強調、ワクチン接種を呼び掛けた。地元紙ハーレツによると、2日の重症者数は110人で、前週と比べ16人増加。うち87%はワクチン未接種者という。
人口約940万人のイスラエルでは先週、1日当たりの新規感染者が4千~5千人の水準に達し、第5波を迎えている。ベネット氏は1日当たりの新規感染者が5万人に達する可能性もあるとの見通しを示した。(共同)