両山口組、勢力差拡大も消えぬ火種

全国最大の暴力団、山口組から平成27年夏に神戸山口組が分裂して以来、両組織の抗争は6年以上に及ぶ。組織規模で劣る神戸山口組は組員の流出に歯止めがかからず勢力差はさらに広がっているが、抗争の火種は消えておらず、予断を許さない状況が続く。

神戸山口組をめぐっては昨年、中核組織だった山健組(神戸市)をはじめとする有力組織が傘下を離れ、対立する山口組に合流。さらに2次団体で多大な資金力を持つとされる池田組も離脱し、独立組織として指定暴力団に指定された。

警察庁のまとめでは、令和2年末時点の山口組の構成員は約3800人で、神戸山口組の構成員は約1200人。ただ、兵庫県警の集計では、昨年12月10日時点で神戸山口組の勢力は全国19都道府県で約550人にまで減少した。神戸山口組は平成30年には32都道府県で約1700人の勢力を持っていたが、3年間で3分の1以下に減少した格好だ。県警では山健組と池田組の離脱が大きく響いたとみている。

勢力差の拡大を背景に、山口組がさらに神戸山口組に追い打ちをかけるなど抗争が激化する可能性もゼロではない。捜査関係者は「神戸山口組の求心力が低下し、山口組に分があるのは明らか。だが、このまま神戸山口組が黙っているとも考えにくい」と指摘する。

一方で、両組織には抗争終結を急ぎたい意向もあるようだ。ある暴力団関係者は「組にとって(5人以上の集合などを禁じる)特定抗争指定が最もやっかいな存在。組の上層部はどうにかして抗争を終わらせようと画策している」と明かした。

>「2つの山口組」抗争終結なお見えず 特定指定2年、9府県は継続