暮れなずむ街に心温まるひととき 山形市の地域食堂

参加者に温かいおかずを配るスタッフ=令和3年12月23日、山形市七日町(柏崎幸三撮影)
参加者に温かいおかずを配るスタッフ=令和3年12月23日、山形市七日町(柏崎幸三撮影)

「おばあちゃんのとこ、いこっ」。子供たちにこう慕われる食堂がある。毎月2回、第2、第4の木曜日に開かれる山形市の地域食堂だ。3歳児から80代のお年寄りまで集い夕食を共にする。「まるで大家族のよう」という人も。主宰する沖津節子さん(65)は「今年も地域の人たちに楽しんでいただける食堂として続けていきたい」という。

子供だけではない地域食堂に

夕方、明かりがともる地域食堂に、母親に連れられた小さい子供やお年寄りがやってきた。それぞれ手指消毒をして席に着く。新型コロナ対策で透明なアクリル板で仕切られたテーブルの上には手づくりの温かい食事がずらりと並ぶ。すでに和やかな雰囲気だ。

「いただきまぁーす」

3歳の男児が食事の合図で、さらに明るい和やかなものに変わった。

ここは、地域食堂「みんなのひろば えがお」(山形市七日町)。沖津さん市が開いた子供食堂運営の研修を受け、3年前に山形市内で開いた。「子供だけでなく、年代も幅広く、いろんな人がもぐり込めるように地域食堂にした」(沖津代表)という。

参加は無料。手づくりの夕食を大勢の人たちと食べることができる。スタッフはボランティア。夕方以降、利用者が帰宅し空きスペースになる通所介護事業所「ほほえみデイ七日町」(西塚重己代表)のスペースを縁あって借りることができ、令和2年6月に現在地に移った。

サンタにふんしたほほえみデイ七日町の西塚重己代表から子供たちにプレゼントが渡された=令和3年12月23日、山形市七日町(柏崎幸三撮影)
サンタにふんしたほほえみデイ七日町の西塚重己代表から子供たちにプレゼントが渡された=令和3年12月23日、山形市七日町(柏崎幸三撮影)

食事の楽しさ

昨年12月23日夕。早めのクリスマス会を開くと聞いたエステサロン経営の正木正一(まさかず)さん(50)が、クリスマスケーキの差し入れに来た。「あしたはクリスマスイブ。みんなでケーキを食べて楽しい時間に」。

参加者に食事を運ぶのは、夫の転勤で宮城県蔵王町から山形市に引っ越してきた主婦の斎藤朱莉(あかり)さん(25)。地域の人と関わりを持ちたいと思いここでボランティアを始めた。「楽しいです。ここに来てようやく知り合いもできました」。