RCEPが発効 GDPで世界の3割 巨大経済圏始動

日中韓や東南アジア諸国連合(ASEAN)など15カ国が参加する地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が1日、発効した。参加15カ国のうち、1日に発効したのは日本のほか、ブルネイ、カンボジア、ラオス、シンガポール、タイ、ベトナム、オーストラリア、中国、ニュージーランドの計10カ国。

協定はASEAN10カ国とそれ以外の5カ国のそれぞれ過半数が批准手続きを終えてから60日後に発効する取り決めになっていた。遅れて批准した韓国の発効は2月1日となる。同協定は、日本にとって中韓両国と初めて結ぶ自由貿易協定(FTA)で、域内の人口と国内総生産(GDP)がいずれも世界全体の約3割を占める巨大経済圏が動き出す。

品目ベースでみた関税撤廃率は約99%の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)には及ばないものの、約91%。中国や韓国への輸出では自動車用の重要部品などを中心に関税が撤廃される。中国に輸出する電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池の場合、素材の一部にかかる6%の関税が段階的に下がり、発効16年目に撤廃される運びだ。

一方、日本に輸入される品目で、紹興酒とマッコリの関税は現在、1リットル当たり42・4円だが段階的に引き下げて21年目に撤廃される。小売価格も一定程度下がることが期待できる。中国からの輸入が多いマツタケも3%の関税を段階的に下げ、11年目になくす。

これに対し、日本に輸入される重要5品目(コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、砂糖類)は関税の削減、撤廃の対象外とするなど、国内の農林水産業を保護する。ルール面では、外資企業に対して技術移転を要求することを禁じるなど、企業の自由な経済活動を確保するための規定を設けている。