新年に当たり、天皇陛下が皇后さまとともに、宮内庁を通じて公表されたビデオメッセージの全文は次のとおり。
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【天皇陛下】
新年おめでとうございます。
【皇后陛下】
おめでとうございます。
【天皇陛下】
今年も、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、一般参賀で皆さんに直接お話をすることが残念ながらできません。そこで、昨年と同じようにビデオで御挨拶をしようと思います。
この1年も新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、国の内外で多くの方が感染し、亡くなりました。亡くなられた方々に、深く哀悼の意を表しますとともに、大切な方を亡くされた多くの方々に、心からお見舞いを申し上げます。また、これまで、献身的に治療に当たってこられた医療従事者の皆さんの並々ならぬ御尽力に改めて敬意と感謝の意を表します。
我が国では、幸いにしてワクチン接種が行き渡ってきたことや、国民の皆さんのたゆみない努力などにより、新型コロナウイルスの感染者の数が一時に比べて大きく減少し、随分と落ち着きを見せています。また、新型コロナウイルス感染症により重症化する方や亡くなる方も確実に少なくなってきており、明るい兆しが見えてきたようにも思われます。同時に、今、私たちは、オミクロン株という、新たな変異ウイルスの脅威にも直面しています。
海外に目を向けると、感染者数が増加している国も多く、中には、ワクチンが手に入らなかったり、必要な治療が受けられない人々も大勢おり、このような状況が早く改善することを願っています。
国内にあっては、この新型コロナウイルス感染症の影響により、仕事を失ったり、苦しい生活状況に陥る方も多く、心が痛みます。助けを必要としている方々のところに、多くの温かい手が差し伸べられることを願ってやみません。