冷静だった井岡、リスク避け余裕の判定勝ち

<ボクシング・WBO世界スーパーフライ級タイトル戦 井岡一翔(志成)-福永亮次(角海老宝石)> 1R、福永亮次(右)の顔面にストレートを当てる井岡一翔  =大田区総合体育館 (代表撮影)
<ボクシング・WBO世界スーパーフライ級タイトル戦 井岡一翔(志成)-福永亮次(角海老宝石)> 1R、福永亮次(右)の顔面にストレートを当てる井岡一翔  =大田区総合体育館 (代表撮影)

世界ボクシング機構(WBO)スーパーフライ級タイトルマッチは31日、東京・大田区総合体育館で行われ、チャンピオンの井岡一翔(志成)が挑戦者の同級6位で世界初挑戦の福永亮次(角海老宝石)に3-0の判定で勝ち、4度目の防衛に成功した。

自身10回目となる大みそか決戦で、井岡が王者の風格を示した。終始安定した試合運びで世界初挑戦の福永に付け入る隙を与えず、「世界戦に勝ち続けるのは簡単じゃない。その中で結果を出せてよかった」と納得の表情を浮かべた。

32歳はどこまでも冷静だった。「向こうに『いけるな』と思わせたくない」と序盤から普段より近い距離で拳を合わせ、高いKO率を誇る福永に流れをつくらせなかった。4回から8回までは、ジャッジ3人のうち2人がすべて井岡を支持する完璧な試合運び。「どのラウンドを取れたとかは分からなかった」という福永とは対照的に、終盤には「絶対にポイントでは負けていない」と自身の勝利を確信した。

試合中には、仕切り直しされる予定のIBF同級王者、アンカハスとの王座統一戦も頭をよぎったという。「目を切ったり、けがをしたくない」。10回以降はリスクを避けた闘いに徹し、ジャッジの判定も割れたが、中盤までの貯金がものを言って3-0で制した。

KO勝ちを期待する場内の空気も感じていたというが、「長いスタンスで応援してくれる人は、これも井岡の1つのスタイルと思ってくれる」と涼しい顔。節目の試合を乗り越えた4階級制覇王者は「さらなる目標に向けて頑張る」と、2022年に実現する見通しのアンカハス戦へ闘志を燃やした。(奥村信哉)