維新が参院選で必勝期す全国重点5選挙区

日本維新の会の藤田文武幹事長
日本維新の会の藤田文武幹事長

先の衆院選で議席を公示前の11議席から4倍近い41議席に増やし、「第三極」としての存在感を示す日本維新の会。さらなる党勢拡大へ、見据えるのは令和4年夏の参院選だ。当選2回で新執行部の幹事長に抜擢(ばってき)された藤田文武氏(41)=大阪12区=が12月30日までに産経新聞の単独インタビューに応じ、「すべての選挙区で、有権者が『維新』を選べる状況を作っていくのが使命だ」と語った。

目標は21議席

10月投開票の衆院選では、本拠地の大阪で候補者15人全員が選挙区で勝利。兵庫でも比例復活を含めて擁立した9人全員が当選した。比例代表は北海道を除く全ブロックで議席を獲得し、〝大阪頼み〟だった、かつてとは勢力図が変わりつつある。

参院選でも勢いを維持できるか。この問いに「一番大事なのは候補者の発掘。志をある人に多く立ってもらうのが目標だ」と藤田氏。予算関連法案の提出が可能となる21議席を得るべく、選挙を統括する幹事長の立場で人選を急ぐ考えだ。

維新は改選数が2以上の複数区を重視する。衆院選で獲得した比例代表票を党内で分析。東京(改選数6)、神奈川(同4、欠員補充1)、大阪(同4)、兵庫(同3)、京都(同2)の5選挙区で当選圏に入る可能性が高いとみる。

中でも自民党と立憲民主党が議席を守る京都は最重点区の一つ。藤田氏は「詰め切れていない。慎重に判断すべきだ」としつつ、ともに衆院選で躍進し、文書通信交通滞在費の見直しなどをめぐり、12月21日に閉会した臨時国会で共闘する場面が目立った国民民主党との連携についても否定しなかった。

公明との関係は

公明党との関係はどうか。地元の大阪と兵庫では衆院選でも事実上の選挙協力にあり、対立する構図にならなかった。藤田氏はこの点に関し、「国政で連立を組んでいない公明党と選挙区を調整する今の状態はイレギュラーだ」と指摘する。

もっとも2年11月に行われた大阪都構想の是非を問う2度目の住民投票で、反対派だった公明が衆院選で維新との衝突を避ける思惑から推進派に転換。結果的についえたが、維新と都構想実現へ協力関係を構築した。大阪市議会では、地域政党「大阪維新の会」が単独過半数になく、公明と与党的関係にある。

藤田氏は「若手を中心に主戦論はある」と明かす一方、「これまでの経緯をすべて無視できない。最終的には高度な政治判断になる」と述べるにとどめた。

「ベーシックインカム導入を」

政策面では、社会保障改革に注力。新型コロナウイルスの経済対策として実施される18歳以下の子供への10万円相当の給付をめぐる混乱を引き合いに、「国は誰が困っているか、どれくらい困っているかの把握すらままならない。公正・公平な支援を早く届けることができていない」と批判する。

その上で、「社会不安が蔓延(まんえん)し、経済も上向かない状況でだれもがチャレンジできる仕組みが必要」として、生活に必要な最低限の金額を毎月一律支給するベーシックインカムの導入を主張。「短期的な視点で10万円を給付するしかない自民党との対立軸になり得る」とした。(北野裕子)

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