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NTT、高度デジタル人材を4倍増2400人へ

インタビューに応じるNTTの澤田純社長=15日午後、東京都千代田区(川口良介撮影)
インタビューに応じるNTTの澤田純社長=15日午後、東京都千代田区(川口良介撮影)

NTTの澤田純社長は29日までに産経新聞の取材に応じ、令和5年度までに高度デジタル人材を現状の4倍となる2400人に増強する方針を明らかにした。顧客企業の課題を解決するサービスの需要が拡大する中、中核的な役割を担うデジタル技術とビジネスの双方に精通した人材を育成する。IT業界では、国内外で人材獲得競争が激化しており、ますます人材の流動化が進みそうだ。

NTTが強化するのは、ビジネスの企画立案など、現場の責任者にあたる人材だ。NTTのグループ全体での人員規模は現在で約600人。約2年で4倍に増加させる。

その狙いは産業のデジタル化を見据えた法人ビジネスだ。光回線や第5世代(5G)移動通信システムの商用化などで高速通信が当たり前となり、通信設備の提供にとどまらず、課題解決型サービスで付加価値をつけることが成長には欠かせなくなった。顧客の事業を理解し、最適なITシステムを提供するための人材が欠かせない。澤田氏は「グループ内部からの育成でコア人材を増やしていく」と述べた。

NTTはNTTドコモを完全子会社化。長距離固定通信の光回線を手がけるNTTコミュニケーションズとシステム開発のNTTコムウェアをドコモの傘下に収める新体制が令和4年1月に発足する。経営統合の目的も法人ビジネスの強化だ。ドコモは7年度までに、柔軟なシステム開発のための人員とすべての事業でデータ活用する人材をそれぞれ5000人規模に拡大する計画だ。

一方、事業領域が拡大することで、競合相手は国内の通信事業者だけでなく、海外の巨大ITにまで広がった。米グーグルはテレビ会議システムやメール、チャットなど、企業の業務支援サービスを提供し、アマゾンはデータセンターを運用するなど、通信事業者の領域にまで攻勢をかけている。

国内では、ヤフーが5年度までにほぼ全社員にあたる8000人にITスキルを身につけるよう再教育。業務で人工知能(AI)を活用できるようにする。

KDDIは4年度の中途採用を過去最大の400人に増員すると発表した。3年度の190人から2倍規模となり、5年度の新卒採用で予定している270人と合わせて、670人を採用する。5年度までに、デジタル人材をグループ全体で約4000人に増やすとしている。(高木克聡)