<独自>デジタル人材230万人育成 田園都市構想

岸田文雄首相=24日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)
岸田文雄首相=24日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)

デジタル技術を活用し、都市と地方の格差解消を目指す政府の「デジタル田園都市国家構想実現会議」(議長・岸田文雄首相)が策定する「施策の全体像」の全容が27日、判明した。少子高齢化や人口減少など地域が抱える課題に対応するため、デジタル化を推進できる人材を令和4年度からの5年間で230万人育成することなどが盛り込まれた。28日の同会議で提示する。

全体像では、同構想のコンセプトとして「全ての人がデジタル化のメリットを享受できる心豊かな暮らしを実現する」などと明記した。安倍晋三、菅義偉両政権の下で進められた地方創生の取り組みを継続しつつ、デジタル化によって「高度化・加速化させる」と強調し「『ミニ東京』ではない個性あふれる地域を実現していく」と掲げた。

具体的には、5年度までに第5世代(5G)移動通信システムの人口カバー率を9割に引き上げるほか、マイナンバーカードの普及を促進し、デジタル社会を支える基盤を強化する。

また、大学でデータサイエンスや人工知能(AI)などに対応できる人材の育成を加速する。IT技術の知識や技能を習得させる訓練を実施する企業の高率助成などにも取り組み、地域で活躍できるデジタル人材を来年度からの5年間で230万人確保する。

高齢者などデジタル化に不安を持つ人々のためにデジタル活用支援員を派遣する仕組みも構築するほか、過疎地などを念頭に、スマートフォンでオンラインの行政手続きに関する助言を行うための講習会も行う。

6年度末までに遠隔医療・教育やリモートワークなどデジタル化に積極的な1千の自治体を対象に、交付金で支援する取り組みも実施する。