静岡市で県内初のオミクロン 市中感染の可能性低く

オミクロン株の電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)
オミクロン株の電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)

静岡市は27日、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染者1人を確認したと発表した。静岡県内の感染確認は初めて。田辺信宏市長は臨時記者会見で「市中感染の可能性は低い」と述べ、冷静な対応とともに感染予防対策の徹底を呼びかけた。

市によると、オミクロン株に感染したのは静岡市在住の男性。年齢など詳細は明らかにしていない。ゲノム解析の結果、オミクロン株感染が判明した。男性は8月に2回のワクチン接種を済ませている。海外渡航歴はないが、仕事で海外から来た人に接触する機会があったといい、市は感染経路について「業務上の接触が疑われる」と推定。濃厚接触者2人に関しては2回のPCR検査で、いずれも陰性を確認した。

県健康福祉部の後藤幹生参事はオミクロン株について「デルタ株の3倍ほど感染しやすいとされているが、重症化率や入院率はデルタ株ほどではない」と説明。川勝平太知事は臨時会見で「濃厚接触者は特定しており感染初期の封じ込めはできている。過度の不安を持たないようお願いする」と呼び掛けた。

一方で、県内初のオミクロン株感染の確認は回復途上の地域経済へ冷や水を浴びせかねず、飲食店などは戸惑いを隠せない。JR静岡駅近くの居酒屋「海ぼうず本店」店長、高橋明輝(はるき)さんは「いつか来ると思っていたが、予想よりも早い。第6波は来年2月ごろと聞いていたので…」と困惑する。最近は感染状況が落ち着き、客足も回復してきただけに「昨年のように帰省や飲み会を控える動きになるかもしれない。年末年始は書き入れ時なのに」と心配する。

県は帰省時期に伴い、28日から希望する県民を対象に無料検査を開始。県内176店のウエルシア薬局と2店の杏林堂薬局を予約なしで利用できる。症状がある場合は医療機関を受診してもらう。

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