山田裕貴が胸に刻んだ「志村けんさんを生きること」

若かりし頃の志村けんさんを演じた山田裕貴(C)フジテレビ
若かりし頃の志村けんさんを演じた山田裕貴(C)フジテレビ

昨年3月に亡くなったコメディアン、志村けんさん(享年70)の半生を描くスペシャルドラマ「志村けんとドリフの大爆笑物語」(27日後9・0、フジテレビ系)に主演した山田裕貴(31)。デビュー10周年の節目の年に大きなプレッシャーを抱えて大役に臨んだ。

「どれだけみなさんの頭の中、心の中にある志村さんに近づけるのかということをずっと考えながら演じた。放送当日、本当にザ・ドリフターズがよみがえったのではないかと思ってもらえるような、そしてコロナ禍でつらい思いを抱えている人たちが思いっきり笑って吹き飛ばせるようなドラマになればいいなと“志村けんさんを生きること”に気をつけた」

そう撮影を振り返り、自身の性格と照らし合わせ、志村さんとの共通点も見つけた。

「“人に笑ってもらいたい”と思う気持ちは一緒かもしれない。僕もお笑いが大好きだし、小さい頃から周りのみんなが笑ってくれていると安心する性格だった」

撮影前から長く緊張は続いたが、初日に「ドリフ大爆笑」のオープニングシーンで1カット目を撮ったらふっと力が抜け、すっと入っていくことができたという。

「本当におこがましいかもしれませんが…」と前置きし、「あっ、分かる、志村さんの考えていたこと」と途中から思い始めたそうだ。

志村さんとは旧知の仲だった肥後克広(ダチョウ倶楽部)が出演しているコントシーンで、山田は役のことを考えながらカメラの後ろをウロウロしていた。それを見た肥後がスタッフにこう言った。

「志村さんもああやってカメラの後ろをウロウロしていたから安心していいんじゃないかな」

伝え聞いた山田が安堵の表情を浮かべたことは言うまでもない。撮影が進むにつれ、家に帰ってからお酒をよく飲むようになったとも。「こうやって飲みながら志村さんもお笑いのことを考えていたのかな?と思えてきて、少しでも近づけたのでは…」と自身をだぶらせた。

大先輩の遠藤憲一(右)と共演する山田裕貴(C)フジテレビ
大先輩の遠藤憲一(右)と共演する山田裕貴(C)フジテレビ

楽しいコントシーンは、さらに志村さんの深さを知ることになる。

「志村さんがいかりや(長介)さんにやっていたように、僕が大先輩の遠藤(憲一、長さん役)さんに思いっきりやるっていう・・・こんなことないから(笑)。緻密で繊細な計算があったからこそあれだけ面白いし、間とタイミングの細かい部分をものすごく気にされていたと思う。僕らの仕事もそうだが、多くの人を笑わせるってすごい闘い。僕もずっと闘い続け、人の心を突き動かすために志村さんみたいに頑張れたらいいな」

劇中、こんなせりふがある。

「笑いたがっている人、笑わせましょうよ」

放送日は27日。山田は最後に「その日一日は志村さんに代わってみなさんを笑顔にできるようなドラマになっていると信じている」と力強く締めくくった。

(産経デジタル)