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新幹線で一人居酒屋 まったりに共感

けったいなドラマが始まった。『♯居酒屋新幹線』(毎日放送、火曜深夜)。おじさんが一人、ひたすら新幹線の車内で飲み食いするお話。

眞島秀和さん演じる主人公・高宮進は損保会社の内部監査室で働くサラリーマン。つまり出張が多い。彼の楽しみは、仕事先から帰る新幹線での「一人居酒屋」。列車に乗る前にうまい酒と肴(さかな)を探し歩く場面から、車内でそれを堪能するまでが一話のストーリーになっている。

初回(17日)は「新青森編」だった。メニューを列挙すると、酒は青森の地酒「菊乃井」と「じょっぱり」。前菜には刻んだニシンを熟成発酵させた「にしん切込」と「ミズ(山菜)の煮物」。メインは「生姜(しょうが)味噌おでん」。〆はご飯を若生(わかおい)昆布で包んだおにぎり。追加のアテが「ねぶた漬」。グビグビぱくぱく。

モノローグ多め。「それが俺の流儀」だの「黄金のトライアングル」だの…。声に出したら恥ずかしいセリフも、心の中ならOK。食という行為が一人語りとフィットするのは『孤独のグルメ』のヒットが証明しているが、本作はうまく旅情もプラスさせている。

旅先の風景に加えて、車内のまったりした感じがいい。サラリーマン時代はよく新幹線で出張したので、わかるわかる、と言いたくなる。ひと仕事終えた帰り道、帰社したらまた色々あるし、パソコンを開けば仕事もできちゃうけど、せめて移動時間ぐらいは小休止。下戸の私の場合はコーヒーとスイーツをお供にした「♯カフェ新幹線」だったが、いいリフレッシュになっていた。

新幹線の各駅ごとに作れるので、シリーズはいくらでも続きそう。ある程度は距離が離れていないと、ゆっくりできる時間が少なくなっちゃうけど。

あまりにうまそうだったので、出かけたついでに青森県のアンテナショップへ足を伸ばした。ありました、ねぶた漬。数の子、昆布、スルメが交じり合う食感がいい。ご飯がよく進む。ごちそうさまでした。(ライター 篠原知存)