さて、今週ご紹介するのは、スポーツに関するお話です。昨年8月14日付の本コラム「対中でボイコット可能性高まる2022年北京冬季五輪」でご説明したように、欧米では昨夏の時点で、来年2月から開催される北京冬季五輪へのボイコットの動きが指摘されていました。
そして12月6日、バイデン米政権が、中国による新疆ウイグル自治区での人権侵害や香港での民主派弾圧を問題視する立場から、政府の代表を派遣しない「外交的ボイコット」に踏み切ると発表(同日付米紙USAトゥデー電子版など)。
これを受け豪、英、カナダも「外交的ボイコット」を表明しましたが、今、欧米では、そもそもボイコット以前に、なぜ北京では2008年8月の夏季五輪に続き、今回の冬季五輪も開催できるのかという疑問が沸き上がっています。夏季と冬季の両五輪を開催する都市は、歴史上、北京だけだからです。今回の本コラムはその謎に迫ります。