過去最大の総額107兆6000億円、4年度予算案を閣議決定 国債発行は2年ぶり減少

閣議に臨む岸田文雄首相=24日午前、首相官邸(矢島康弘撮影)
閣議に臨む岸田文雄首相=24日午前、首相官邸(矢島康弘撮影)

政府は24日、令和4年度予算案を閣議決定した。行政運営上の基本的費用である一般会計の総額は3年度当初比9867億円増の107兆5964億円。社会保障費や防衛費、国債費がいずれも過去最大で、総額も10年連続で最大を更新した。20日成立した3年度補正予算と一体編成で年内から切れ目なく対応する「16カ月予算」と位置づけ、新型コロナウイルス対策に万全を期すとともに、岸田文雄政権が目指す「成長と分配の好循環」実現を目指す。

支出にあたる歳出で、最も大きいのが3年度当初比4393億円増の36兆2735億円となった社会保障費だ。4年度から人口の多い「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者になり始めることで、医療や介護の費用がかさんだ。介護や保育などの現場で働く人の賃上げ原資を確保したことでも規模が膨らんだ。

国を守るための防衛費は583億円増の5兆4005億円となった。軍拡を続ける中国を念頭に南西諸島防衛の経費が増えたことや、次期戦闘機の開発経費などを盛り込んだ。

過去の借金の支払いに充てる国債費は、コロナ禍の経済対策で発行残高が増え利息の支払いも増加したことで、5808億円増の24兆3393億円となった。

新たな変異株「オミクロン株」の出現などで依然として先行きが不透明なコロナ対策に充てるため、コロナ予備費は3年度当初と同額の5兆円を確保した。

一方、収入にあたる歳入では、柱となる税収が7兆7870億円増の65兆2350億円と大幅な上積みを見込んだ。コロナ禍で抑制されていた経済活動の正常化がさらに進むことで、個人消費や企業業績が改善し、消費税や法人税などが増えると見込んだ。

とはいえ、税収や日本銀行からの国庫納付金などの税外収入(5兆4354億円)だけでは必要な財源を賄えず、新たに国の借金に当たる国債を36兆9260億円発行する。ただ、新規発行額は6兆6710億円減と2年ぶりに減少する。

政府は4年度予算案を年明け1月召集の通常国会に提出し、3年度内の成立と早期執行を目指す。