東武鉄道、25日に台湾で日光をPR

東武鉄道が運行するSL大樹。日光観光のPRに貢献している(同社提供)
東武鉄道が運行するSL大樹。日光観光のPRに貢献している(同社提供)

東武鉄道は、東日本大震災の発生から10年の節目として25日、台湾・台北市で開かれる日台親善友好イベント「日台之心 クリスマス音楽会&マルシェ」(主催・日本台湾交流協会)で、日光の観光地としての魅力をPRする。関係者はイベントを機に、震災や新型コロナウイルス禍による観光や食品輸出に対する影響が緩和されることを期待する。

イベントでは、SL大樹(たいじゅ)のパネルや大樹のロゴを書いた日光観光大使の書道家、涼風花さんがこのイベントのために書き下ろした筆書などを展示する。日光の観光スポットをパンフレットで紹介するほか、ドライブイン「三本松茶屋」(日光市)が製造したクラフトビールやSL大樹をモチーフとしたポーチ、おもちゃなどのグッズを販売する。

このほか、台北市にある太鼓教室「和太鼓熊組」のメンバーや、台湾語などで歌う日本人歌手、山元サトシさんらが出演し、日台友好を盛り上げる。

日台関係をめぐっては、新型コロナの感染拡大防止のため、現時点では台湾からの観光目的での来日ができないほか、震災で発生した東京電力福島第1原発事故の影響により、台湾は平成23年3月以降、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5県で生産・製造された食品の輸入を禁止している。

一方で、日光を重要な観光地と位置づける東武鉄道は、28年に台北事務所を開設して以来、台湾からの観光客誘致を積極的に行ってきた。これまでも東京スカイツリーと台北市の超高層ビル「台北101」の友好関係締結や、東武鉄道と台湾鉄路管理局との友好鉄道協定の締結などで関係を深めている。

こうした取り組みもあって、新型コロナ禍前には、東武鉄道を利用して日光を訪れた外国人旅行者の約13%が台湾で、国・地域別では2番目に多かった。新型コロナ禍においても、ザ・リッツ・カールトン日光の開業や、SL大樹ふたらの定期運行開始など、新たな魅力が誕生しており、アフターコロナに向けた観光関係者の期待は大きい。

東武鉄道は「旅行ができるようになった際に、より魅力的になった日光を訪れてほしい」とコメント。台湾へのクラフトビール輸出を検討している三本松茶屋は「先々はイベントの実績をもって、台湾への食品輸出の規制緩和につなげたいという思いがある」と話している。(鈴木正行)