MaaS活用 「乗り継ぎハブ」4年度から整備へ

大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)の河井英明社長=24日午前、大阪市西区(前川純一郎撮影)
大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)の河井英明社長=24日午前、大阪市西区(前川純一郎撮影)

大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)の河井英明社長が24日、産経新聞のインタビューに応じ、次世代交通サービス「MaaS(マース)」で鉄道とバスがスムーズに乗り換えられる「乗継ハブ(拠点)」を令和4年度以降、順次整備する方針を明らかにした。鉄道の下車時間に合わせてバスをスマートフォンで呼び出す「オンデマンドバス」サービスを利用できるようにする。

同サービスに初めは対応していないが、将来的には対応を見据えるハブを含め、大阪・関西万博が開かれる7年までに大阪市中心に10カ所以上の開設を目指す。

河井社長はすでに具体的な開設地点を検討しているといい、「できるところから早く始めたい。大阪市内どこにいても一定の交通サービスが受けられるようにしたい」と述べた。

乗継ハブは、鉄道とバス、バス同士の乗り換え地点。鉄道駅と同じ建物内や、すぐ近くにオンデマンドバスの乗り場を作り、利便性を高める。通常の路線バスやシェア自転車の乗り場、小規模な商業施設の併設も想定する。開設直後からオンデマンド対応できないハブも順次機能を拡大する。主要駅だけでなく、住宅街にある駅にも整備する方針。

同社は3年3月に同市生野区や平野区の一部地域でオンデマンドバスの実証実験を始めた。MaaSアプリなどを通じて時間、場所を指定して小型バスを呼び出すサービスで、1人の乗車にも対応している。

バス全体の利用客数は減少が続いており、河井氏は「基幹路線を除き、定期運行は効率が悪い。需要が少ない地域はニーズに合わせて運行しないといけない」と説明。来年春には実証エリアを同市北区や福島区にも広げ、7年までに市内全域での展開を目指す。

MaaSアプリについては商業施設や病院などの予約、決済まで一貫してできる機能の導入に向けた開発を進めている。利用者の買い物、外出志向に合わせた情報案内も検討しており、河井氏は「移動だけでなく、一日の生活を提案するサービスにしたい」と述べた。(岡本祐大)