「紀州のドン・ファン」と呼ばれ、平成30年に死亡した和歌山県田辺市の資産家、野崎幸助さん=当時(77)=が創業した酒類販売会社「アプリコ」など法人2社の破産手続きに関連した債権者集会が23日、和歌山地裁であり、遺族の代理人らが出席した。破産管財人は、アプリコの口座に約1億1900万円が残されているのを確認し、管理し始めたと報告した。
遺族の代理人は、野崎さんに対する殺人罪などで起訴された元妻、須藤早貴被告(25)を通じて法人の資産約5千万円が外部に流出した可能性があるとして、管財人と連携して回収を進める意向を示した。
2社はアプリコと関係会社「アンカー」。野崎さんが残したとされる「全財産を田辺市にキフする」との遺言書が発見された経緯などから、市が破産手続きを申し立て、地裁が9月21日付で開始を決定していた。