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子宮頸がんワクチン 来春から救済接種へ 平成9~17年度生まれ対象

子宮頸(けい)がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐワクチンについて、厚生労働省は23日、積極的勧奨の中断で接種機会を逃した平成9~17年度生まれの女性が来年4月から無料で接種を受けられるようにすることを決めた。実施は令和7年3月末まで。同日のワクチン分科会会合で了承された。

厚労省によると、平成9~17年度生まれの9学年の女性(約500万人)のうち9~11年度生まれは約7~8割が接種している。ただ、積極的勧奨が中断された25年に13歳だった12年度生まれの推定接種率は10%台にとどまり、13年度以降生まれではさらに低下した。

厚労省は対象となる高校2年~20代半ばの女性向けにワクチンの有効性や安全性などを整理したリーフレットを作成。接種時に使用する予診票とあわせて、対象者全員に個別送付するよう自治体に求めていく。

来年4月の事業開始直後に対象者が殺到した場合、一時的にワクチン不足に陥る可能性もある。厚労省は来年4月以降の接種状況をみながら、メーカー側と供給体制について継続的に協議するという。

また、無料の定期接種期間が残り1、2年しかない平成18、19年度生まれについても、令和7年3月末まで無料で接種を受けられるようにする。

厚労省は平成25年4月、小学6年~高校1年相当の女子を原則無料で打てる定期接種の対象としたが、接種後に全身の痛みなどを訴える人が相次ぎ、同年6月、積極的な勧奨を中止した。

積極的勧奨の中断などでHPVワクチンの接種機会を逃した女性らからは、今回の無料接種の決定を歓迎する声が上がった。

「接種対象が幅広く、先輩や同級生の友人の選択肢も増えた。うれしく、ありがたい」と話すのは、大学2年の舘川夕萌(ゆめ)さん(20)だ。

接種後の全身の痛みなどを訴える女性の話を耳にして怖くなり、子宮頸がんの知識もほとんどなかったことから定期接種を受けなかった舘川さん。しかし、大学の授業で医師からHPVワクチンの説明を受けるなどした結果、接種を希望するようになったという。

大学2年の登石真子さん(20)も、ワクチンに関する知識を得る中で、接種への恐怖心が変化した一人だ。「来年4月から始めてもらえるのはすごくうれしい」と喜んだ。

新型コロナウイルスの流行をきっかけに、ワクチンに対する考え方が変わった女性もいる。

「新型コロナワクチンを打つ機会があり、副反応の情報を集めたことで、ワクチンの接種を身近に感じるようになった」と話すのは、大学3年の星野里奈さん(21)。薬のアレルギーがあるが、「接種してみたい」という気持ちもある。「もっと自分で調べてから判断したい」という。

大学3年の本田夏美さん(21)は、HPVワクチンを接種した姉の腕が1カ月ほどはれ上がっていたのを見て怖くなり、定期接種は避けたという。

しかし、就職活動をきっかけに、結婚や出産など、自分の将来を現実的に考え始めた。「いつか子供を産みたいと思うと、HPVワクチンを接種していないことが怖いと感じるようになった」

大学生らと救済措置を求める活動を続けてきた埼玉医科大病院産婦人科の高橋幸子医師は「子宮頸がんは、子宮を摘出せざるを得なくなったり、妊娠中なら妊娠の継続をするかどうかの残酷な選択を迫られたりすることもある」と指摘。「まずは子宮頸がんという病気のことや、予防のために検診とHPVワクチン接種があること、自費接種は5万~10万円かかることなどを知り、その上で打つか否かを考えてほしい」と話した。