和歌山・御坊市庁舎、震度5弱被害で「あと2年…」

築50年近く経過した和歌山県御坊市役所の現庁舎
築50年近く経過した和歌山県御坊市役所の現庁舎

今月上旬に震度5弱の地震に見舞われた和歌山県御坊市の市役所庁舎。築50年近く経過して老朽化が著しく、すでに震度6強~7程度の地震で倒壊する危険性が指摘されていた中、今回の地震で窓ガラスにひびが入るなどの被害が出た。一方、現庁舎南側に建設中の新庁舎の業務開始までは残り2年。前倒しも難しく、ある職員は「大きな地震が起きないことを願うばかり…」と胸中を明かす。

雨漏りを防ぐためビニールシートで補修している和歌山県御坊市役所の現庁舎の部屋
雨漏りを防ぐためビニールシートで補修している和歌山県御坊市役所の現庁舎の部屋

現庁舎は昭和48年に使用を始め、老朽化が進んでいる。平成21年度の耐震診断では、震度6強~7程度の地震で倒壊する危険性が指摘されていた。

さらに現庁舎は、近い将来起こるとされる南海トラフ巨大地震の津波想定区域内にあるが、電気設備や機械設備を地下に配置している。津波などで使えなくなった場合、防災拠点として活用できず、「代替施設を使用せざるを得ない状況」とも指摘されていた。

和歌山県御坊市役所の新庁舎のイメージ(市提供)
和歌山県御坊市役所の新庁舎のイメージ(市提供)

そのため市は、現庁舎の南側の駐車場に新庁舎を計画。今年9月に起工式を行い、工事を始めたばかりだった。

そんな中、今月3日に紀伊水道を震源地とするマグニチュード(M)5・4の地震が発生した。

震源地に近い市では、最大震度5弱を観測。現庁舎は窓ガラス42枚にひびが入り、壁のタイルも数枚はがれるといった被害が出た。地震後は、ひび割れた窓ガラスに職員がテープを貼るなどして補修した。

ただ現庁舎では、すでに地震前から老朽化が深刻化しており、壁の亀裂や排水管などのさび付き、スロープの破損などが報告されていた。