派閥領袖くっきり二分 主流・非主流派それぞれ忘年会

自民党の麻生太郎副総裁、茂木敏充幹事長と会食した安倍晋三元首相=22日、東京都台東区
自民党の麻生太郎副総裁、茂木敏充幹事長と会食した安倍晋三元首相=22日、東京都台東区

自民党の派閥領袖(りょうしゅう)らが開いた2つの「忘年会」が党内で波紋を広げている。22日、岸田文雄首相に近い安倍晋三元首相、麻生太郎副総裁、茂木敏充幹事長が都内で会合を開いたほぼ同時刻に「非主流派」といわれる菅義偉前首相、石破茂元幹事長、森山裕前国対委員長らも会食したためだ。先の総裁選で明暗が分かれた2つの陣営がそれぞれ結集した形となり、今後の政局を占う勢力図が浮かびつつある。

「昨日はどうも!」

茂木氏は23日、党本部1階で遭遇した安倍氏に深々と頭を下げてこう話しかけた。安倍氏は「岸田政権を支えていこう」と応じ、茂木氏と笑顔でグータッチを交わした。その数時間後には首相が国会内の安倍氏の事務所を訪れ、来年夏の参院選に向け意見交換した。

安倍氏は安倍派(清和政策研究会、95人)、麻生氏は麻生派(志公会、53人)、茂木氏は茂木派(平成研究会、53人)と、それぞれが派閥を率いており、首相が率いる岸田派(宏池会、43人)を加えれば4派で党所属国会議員の6割以上を占める。3氏は22日、東京・浅草の日本料理店で政治談議に花を咲かせながら参院選の勝利に向け首相を支える方針で一致した。

一方、総裁選で河野太郎党広報本部長を推した菅、石破、森山各氏らも22日、東京・赤坂の日本料理店で会食した。関係者によると、会合を呼びかけた二階俊博元幹事長は急用のため欠席したが、菅氏らは今後、定期的に集まることを確認したという。

対照的な2つのグループの会合について、非主流派の関係者は「構図がはっきりしていて面白い。戦いはもう始まっている」と話す。参院選後を見据えた党内の権力闘争が水面下で始まっているといえそうだ。(広池慶一)