米、チベット問題にも関与鮮明 国務次官が特別調整官兼務、中国に圧力

ブリンケン米国務長官(ロイター)
ブリンケン米国務長官(ロイター)

【ワシントン=大内清】ブリンケン米国務長官は20日、ゼヤ国務次官(民間人保護・民主主義・人権担当)がチベット問題担当特別調整官を兼務する人事を発表した。中国による少数民族に対する人権弾圧に国際的な非難が集まる中、チベット問題への取り組みも強化することで、中国に対して人権問題で攻勢をかける。

国務省によるとゼヤ氏は、中国政府と、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世やチベット亡命政府側との対話促進のほか、「信仰の自由」を含むチベット人の基本的な権利の擁護や、チベットの歴史や言語、文化、宗教を守るための活動の支援に取り組む。

また、中国政府からの脅迫や嫌がらせを受けているとされるチベット難民への支援などを強化。中国による乱開発が進むチベット高原の自然保護や水などの資源管理の適正化なども働きかける。

ブリンケン氏は7月にインドを訪問した際、同国内を拠点とするチベット亡命政府の関係者らと面会。中国が新疆(しんきょう)ウイグル自治区で進めるイスラム教少数民族に対する人権弾圧と並び、チベット問題についても深い懸念を抱いていることを鮮明にさせていた。