正恩氏、平壌市民に魚提供 「恩情」で数千トンと報道

北朝鮮メディアは21日、金正恩朝鮮労働党総書記が首都平壌の市民に魚を配るよう「恩情」を施し、数千トンが平壌に運ばれたと報じた。

北朝鮮では金正恩氏の父、金正日総書記が2011年12月に死去する前日に平壌市民への魚の提供を決め、死去後も正恩氏が提供を続けるよう指示した。正日氏死去から10年を迎え追悼の雰囲気を高めながら、正恩氏が市民に配慮していることを強調する狙いとみられる。

地方よりも生活事情が比較的良いとみられる平壌の市民を対象にした理由は不明。国民全てに配る量を確保できず、政権を支える首都の住民を優遇した可能性もある。

北朝鮮メディアは、今回の提供には金正恩氏の「人民への献身」が宿っており、平壌の商業施設は魚を受け取って喜ぶ市民でにぎわったと伝えた。(共同)

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