北川信行の蹴球ノート

過密日程の2022年シーズン、J1は10試合近くが平日開催か

浦和の天皇杯優勝で幕を閉じた2021年シーズン。2022年も過密日程となりそうだ=国立競技場(撮影・蔵賢斗)
浦和の天皇杯優勝で幕を閉じた2021年シーズン。2022年も過密日程となりそうだ=国立競技場(撮影・蔵賢斗)

長引く新型コロナウイルス禍に加え、東京五輪による中断期間があった2021年シーズンは過密日程だったJリーグだが、ワールドカップ(W杯)イヤーとなる2022年も、かなりハードな日程となりそうだ。

W杯に東アジアE-1選手権と代表活動多く

まずは、17日に日本サッカー協会が発表した日本代表のスケジュールからみてみる。22年のサッカー界最大のイベントであるW杯カタール大会は11月21日~12月18日に開かれる。通常のW杯開催時期は欧州主要リーグがオフとなる6~7月だが、カタールの酷暑を避けるために異例の冬開催となった。

そして、日本代表が7大会連続となるW杯出場権を得るためのアジア最終予選は残り4試合。うち、ともにホームの埼玉スタジアムで行われる中国戦とサウジアラビア戦は、1月27日と2月1日に開かれる。残る2試合、アウェーのオーストラリア戦とホームのベトナム戦は3月24日と29日に予定。仮に日本代表がB組3位となると、6月上旬が濃厚なA組3位とのアジア地区プレーオフを勝ち抜き、6月13日か14日に中立地カタールのW杯会場で南米予選5位と対戦する大陸間プレーオフに臨む必要がある。

ちなみに、各国・地域代表チームが選手を招集できる国際Aマッチデー(国際Aマッチウイーク)はアジア最終予選の時期を除けば、5月30日~6月14日と、9月19日~27日の2度。アジア最終予選B組で2位以内に入って3月にW杯切符を手にできれば、5~6月には国際親善試合4試合、9月には2試合を組む予定だという。

さらに、国際マッチデー以外は、22年の初戦となる国際親善試合ウズベキスタン戦を1月21日に埼玉スタジアムで開催。7月19日~27日には東アジアE-1選手権が中国で開かれる。

ACLとの二兎も大変、J1は10試合近く平日開催

次に川崎、浦和、横浜M、神戸の4チームが出場するアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の日程を考えてみる。主催するアジア・サッカー連盟(AFC)が今年7月に発表した予定では、神戸が臨むプレーオフを3月中旬に実施。本戦は新型コロナの長期化を見越して4月中旬から5月初めに1次リーグをセントラル方式で集中開催。決勝トーナメント1回戦を8月末、準々決勝を9月中旬、準決勝を10月中旬、決勝は10月末に開催する。

ここから、Jリーグの日程を考察する。Jリーグのシーズン開始を告げる前年リーグ王者と天皇杯全日本選手権優勝チームが戦う富士フイルムスーパーカップは2月中旬に開催予定。仮にスーパーカップが2月13日に行われ、翌週の2月20日にJ1リーグが開幕するとし、ACL出場チームがJ1を戦える週を日曜日ベースで計算すると、次のようになる(ACL決勝に進出すると仮定。プレーオフから戦う神戸は3月中旬がふさがる)。

①2月20日②2月27日③3月6日④3月13日⑤3月20日⑥4月3日⑦4月10日⑧5月8日⑨5月15日⑩5月22日

⑪5月29日⑫6月19日⑬6月26日⑭7月3日⑮7月10日⑯7月31日⑰8月7日⑱8月14日⑲8月21日⑳9月4日

(21)9月18日(22)10月2日(23)10月16日(24)10月23日(25)11月6日。

18チームで戦うJ1リーグはシーズン34試合制なので、最終節をW杯が開かれる11月の初めに行うことにしたとしても、10試合近くが平日開催にならざるを得ない。10月中にリーグ戦を終了させ、3月、5~6月、9月の日本代表活動に余裕を持たせようとすると、さらに平日開催は増える。これまでのW杯イヤーと同じように、W杯前の約1カ月を準備に充てようと思うと、約15試合を平日開催にしないと消化できない。

また、カップ戦や天皇杯全日本選手権をどうするかも課題。代表活動とかぶらせないようにするのはかなり難しい。

隔離措置継続の可能性ぬぐえず

こうした状況に拍車をかけるのが、新型コロナの感染状況だ。今年11月下旬にオランダ遠征を行った女子日本代表「なでしこジャパン」のメンバーは新たな変異株「オミクロン株」の拡大に伴う政府の対応に基づき、帰国後に2週間の隔離措置が必要となった。このため、サッカー女子のWEリーグも延期を余儀なくされた。

同様の事態は男子の日本代表でも起こりかねない。すると、代表活動終了後のJリーグの日程に影響が及ぶ可能性もある。

今季のJリーグのチームの活動は19日の天皇杯全日本選手権決勝をもって終了した。12月初旬のリーグ最終節が今季の最終戦だったチームの多くはオフに突入している。来季の開幕前倒しに備え、始動を早めたチームもある。過密日程の2022年は、これまでに以上に選手の層の厚さや開幕までの準備が問われるシーズンとなりそうだ。

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