IR開業、2029年ごろ 大阪府市が整備計画骨子

大阪府と大阪市は21日午後、副首都推進本部会議を開き、誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート施設(IR)について、区域整備計画案の骨子を提示。2020年代後半としていた開業時期を29(令和11)年ごろと定め、IR建設時の近畿圏での経済波及効果が約1兆5800億円に上ると試算した。

府市は今年中に整備計画案をまとめ、来年1月以降に市民らが参加する公聴会を開催。2月開会の府市両議会で整備計画の議決を得た後、4月までに国に提出する方針だ。

整備計画案の骨子は、運営事業者の米カジノ大手MGMリゾーツ・インターナショナルとオリックスの共同事業体からの提案を踏まえて作成。IRを「観光分野の基幹産業」に位置づけ、「大阪・関西の経済成長を牽引(けんいん)するMICE(国際会議・展示場)施設の誘致」などを目指すとした。

統合型リゾート施設(IR)の誘致が計画されている夢洲(ゆめしま)=1月、大阪市此花区(本社ヘリから、永田直也撮影)
統合型リゾート施設(IR)の誘致が計画されている夢洲(ゆめしま)=1月、大阪市此花区(本社ヘリから、永田直也撮影)

骨子では開業時期を2029年秋から冬ごろとしたが、液状化や土壌汚染の懸念が指摘されている誘致候補地の人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)の整備状況などによって1~3年程度ずれ込む可能性もあるとした。

事業期間は35年間。MGMとオリックスに加え、関西電力やJR西日本など関西ゆかりの出資企業20社で構成する「大阪IR株式会社」(予定)を設立する。

年間来訪者を約2千万人と想定し、IR運営に伴う近畿圏の経済波及効果は年間約1兆1400億円と見込む。9万人超の雇用創出も期待できるとした。ギャンブル依存症対策や夢洲での警察署の設置・運営など毎年の経費として約55億円を算出し、事業者からの納付金と利用者の入場料を充てる。

夢洲の液状化や土壌汚染対策費として、市が約790億円を負担する方針も示された。